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投球すると肘が痛い!!「野球肘」について

野球での過度な投球動作の繰り返しによって

肘の軟骨・靭帯・筋肉や腱の付着部などが痛んでしまうスポーツ障害を総称して、

「野球肘」

と呼んでいます。

 

この野球肘は障害が起きている部分によって

「内側型」

「外側型」

「後方型」

に分類されます。

訴えとして、

青年期では「内側型→内側側副靭帯損傷(ないそくそくふくじんたいそんしょう)」が多く、

少年期では「外側型→離断性骨軟骨炎(りだんせいこつなんこつえん)」が多い。

(「後方型」は少ない)

 

そして深刻な症状を引き起こしやすいのは

外側型です。

野球少年が肘の外側に痛みを訴えた場合は、

一度整形外科で画像診断をしてもらうことをお勧めします。

 

実は痛いけど我慢して投げている子って意外と多く、

そのまま放っておくと

将来、肘が曲がりきらない、肘が完全に伸びないといった

制限がかかる可能性が出て来ます。

 

どういう人になりやすいか

野球選手(特にピッチャー)に多いですが、

テニス、ゴルフ、体操、剣道、バレーボールの選手

にもみられます。


また、外側型に関しては

10~16歳頃の野球少年に多い

という報告もあります。

 

野球肘の発生メカニズム

投球動作は、

①ワインドアップ期

②コッキング期

③加速期

④フォロースルー期

に分けられます。

そして、それぞれの期によって

肘にかかる負担も変わってきます。

 

コッキング期~加速期

このタイミングでは、

肘が外側に曲がろうとする力に対して、

内側の靭帯や筋肉、成長軟骨などにストレスがかかって

肘の内側に障害が出ます。

内側型)

 

加速期~フォロースルー期

このタイミングでは、

肘が外側に曲がろうとする力によって、

肘の外側の骨や軟骨に圧迫ストレスが

かかり痛みます。

(外側型)

 

フォロースルー期

このタイミングでは、

フォロースルーで肘を伸ばしすぎることによって

肘関節の後方の骨に圧迫ストレスがかかり、

痛みが出ます。

(後方型)

 

野球肘の症状

内側型

肘の内側に腫れや圧痛(押さえた時の痛み)が出ます。

また、肘を完全に伸ばすことができなくなったり、

投球動作の時に痛みが出るなどの症状が起こります。


成年期では、肘の内側の靭帯(内側側副靭帯)

が痛んで症状が出ることが多いです。

 

骨や軟骨が未成熟な少年期では、

リトルリーグ肘(上腕骨内側上顆骨端線離開)

と呼ばれる成長軟骨の障害が起こりやすいです。


将来的には肘が不安定になったり、

神経麻痺が発生することもあります。

 

外側型

肘の外側に圧迫力が加えられた結果、

肘の外側に骨破壊が起こります。


初期には投球時の痛みはありませんが、

骨や軟骨がはがれて関節内遊離体(関節ねずみが生じると、

突然激しい痛みと関節が動かない「ロッキング」

といった症状に襲われます。

 

将来的には変形性関節症になることがあります。

 

後方型

成長期では肘の成長障害が起こります。

成人では肘の骨が疲労骨折したり、

肘を伸ばす筋肉(上腕三頭筋)の炎症などが発生します。

 

野球肘の原因

過度の投球動作の繰り返しにより

肘周囲の組織に圧迫力や剪断力(捻れる力)

が働いて損傷すると考えられています。


つまり、使い過ぎによるものと考えられます。

 

野球肘の治療方法について

セルフケアの方法

・肘周りの筋肉のストレッチ

・練習日数と時間、投球回数を制限する

投球の制限

小学生

中学生

投球数(回/日)

50

70

投球数(回/週)

200球以内

350球以内

(参照: アスレチックトレーナーのためのスポーツ医学)

 

当院での施術方法

まず、問題の原因が骨にあるのかどうか?!

を知るためにもX線画像による整形外科医の診断

が必要です。

 

その上で当院では、

・アイシング

・肘・肩周囲筋のストレッチ

・物理療法(超音波、ハイボルテージなど)

・ホームエクササイズの指導

・テーピング

といった施術を行い、痛みからの早期復帰を目指します。

 

また、外側型やリトルリーグ肘などの野球肘は

練習量(投球数)の制限から完全休養まで

微妙なコントロールも必要となってきます。

 

最後に 

野球肘は

筋肉や腱を痛めてしまうものから、

軟骨や靭帯を損傷してしまい、肘の変形に繋がってしまうものまで

症状が幅広いです。

 

その中でも

肘の外側の痛み

深刻な問題に繋がりやすいので、

 

もしお子さんが小・中学生くらいで、

「投げると肘の外側が痛い」

と訴えて来た場合は症状の強さに関わらず、

まずは整形外科を受診して、

骨や軟骨に問題がないかチェックしてもらいましょう!!

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