腰痛予防と再発防止のための効果的な習慣と対策

腰痛
腰痛予防と再発防止のための効果的な習慣と対策
高橋 邦弥

ブログ著者:高橋 邦弥

Jリーガーやプロゴルファーのスポーツトレーナー経験をもつ、兵庫県の整骨院 院長
国家資格保持(柔道整復師)

正しい姿勢とセルフケアで快適な生活をサポート


腰痛や腰まわりの不調は、現代人にとって非常に身近な悩みです。仕事や生活の中で、腰に負担をかける姿勢や動作が多いため、痛みを感じる人も多いでしょう。特にデスクワークや長時間の同じ姿勢が原因で、腰に不調が現れることがあります。しかし、腰痛は一度感じると改善が難しいように思われがちです。実際には、正しい知識と効果的なケアを行うことで、腰痛を予防したり改善したりすることが可能です。

本記事では、腰まわりの不調を引き起こす原因や、その改善方法について詳しく解説します。日常生活での姿勢やストレッチ、セルフケアの方法を学び、腰痛を改善していきましょう。また、整体や整骨院など、外部のケア方法についてもご紹介し、どの方法が自分に合っているのかを見極める参考にしていただけます。腰痛がひどくなってしまう前に、ぜひ実践したい方法を紹介します。

腰痛を感じる前兆や不調が続いている場合には、早めに対処することが大切です。痛みがひどくなる前に、体調を整え、腰まわりをケアすることが予防につながります。本記事を参考に、腰の不調を改善し、日々の生活をもっと快適に過ごせるようにしましょう。

目次

  1. 腰痛の主な原因と仕組みを解説
  2. 日常生活での悪い姿勢が与える影響
  3. デスクワークによる腰への負担とは
  4. ストレッチでできるセルフケア方法
  5. 整体や整骨院の施術の特徴と違い
  6. 痛みがひどい時にやってはいけないこと
  7. 運動不足と腰痛の関係を知ろう
  8. 腰痛に効果的なクッションやサポーター
  9. 病院に行くべきタイミングと目安
  10. 腰の痛みを再発させないための習慣

1.腰痛の主な原因と仕組みを解説

腰痛は現代社会において非常に多くの人々が悩んでいる問題であり、その原因はさまざまです。特に、慢性的な腰痛は生活の質を大きく低下させる要因となり、日常的な動作や仕事に支障をきたすことがあります。腰痛の原因を理解し、それに対処するためには、その仕組みと背後にある要因を知ることが重要です。

腰痛の主な原因

腰痛の原因は大きく分けて以下のようなものがあります。

  • 筋肉や靭帯の損傷: 長時間同じ姿勢をとることや過度の力が加わることで、筋肉や靭帯に負担がかかり、炎症や緊張が生じます。このような筋肉の緊張が慢性的な腰痛を引き起こすことが多いです。
  • 椎間板の問題: 椎間板は背骨と背骨の間にある軟骨で、クッションの役割を果たしています。これが加齢や過度な負担によって変形したり、ヘルニアを引き起こしたりすることがあります。椎間板ヘルニアでは、椎間板が圧迫されて神経に痛みを引き起こすことがあります。
  • 脊柱管狭窄症: 脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されることによって腰や脚に痛みを感じる病気です。特に高齢者に多く見られます。
  • 関節炎: 腰の関節に炎症が生じることで、関節が痛むことがあります。特に骨粗しょう症を患っている場合、骨折が引き金となり腰痛が発生することがあります。

腰痛の発症メカニズム

腰痛の発症メカニズムは、人体の構造や動きに関わるものです。腰部は背骨(脊柱)を支える役割を担っており、上半身の重さを支える重要な部分です。この部分に過度の負担がかかると、筋肉や靭帯、神経に影響を与え、痛みを感じることになります。

  • 姿勢の悪さ: 長時間の座位や立位で姿勢が悪い場合、腰に負担がかかり、筋肉が緊張しやすくなります。特に猫背や前かがみの姿勢は腰痛の原因になります。
  • 過度な負担: 重い物を持ち上げる、繰り返し腰をひねるなど、無理な動作が繰り返されることで腰への負担が蓄積され、痛みが発生することがあります。

腰痛の予防と対策

腰痛を予防するためには、日常的に筋肉を強化し、柔軟性を保つことが重要です。適度な運動やストレッチを取り入れることで、筋肉や関節を健康に保つことができます。特に、腹筋や背筋を鍛えることが腰痛予防に有効とされています。また、長時間同じ姿勢をとらないようにすることも大切です。

2.日常生活での悪い姿勢が与える影響

日常生活の中での姿勢は、腰痛の原因となる大きな要因の一つです。私たちの生活の多くは、座っている時間や立ちっぱなしの時間が長いため、無意識のうちに悪い姿勢を取ってしまいがちです。これが長期間続くと、腰や背中に多くの負担をかけ、痛みを引き起こす原因になります。

悪い姿勢の代表的な例

  • 猫背: 座っている時や立っている時に背中が丸まっている姿勢です。これにより、腰に大きな負担がかかり、筋肉が緊張しやすくなります。猫背は、特にデスクワークをしている人に多く見られます。
  • 前かがみ: 長時間デスクワークやスマートフォンを使っていると、前かがみの姿勢を取りがちです。この姿勢が続くと、腰の曲がりが悪くなり、椎間板に圧力がかかりやすくなります。
  • 片足に体重をかける: 立っている時に片足に体重をかける癖があると、腰や背中に偏った負担がかかり、痛みの原因になります。

姿勢が与える身体への影響

悪い姿勢が続くと、背骨や筋肉に不自然な圧力がかかり、慢性的な腰痛を引き起こすことがあります。特に背中の筋肉や腹筋が弱いと、腰部に過度な負担をかけることになります。背骨は自然なS字カーブを保つことで、体重を均等に分散させますが、姿勢が悪いとそのカーブが崩れ、腰に負担が集中します。

さらに、悪い姿勢は血流を悪化させ、筋肉の緊張を引き起こします。これにより、疲労がたまりやすく、痛みを感じやすくなるのです。

姿勢改善のための対策

姿勢を改善するためには、まず自分の姿勢に意識を向けることが大切です。座っている時は、背中をまっすぐに保ち、肩をリラックスさせることを意識しましょう。また、立っている時も足を肩幅に開き、重心を均等に保つようにしましょう。デスクワーク中は、定期的に立ち上がってストレッチを行うことも有効です。

3.デスクワークによる腰への負担とは

現代社会では、デスクワークが主な仕事となる人が増えていますが、長時間同じ姿勢を続けることは、腰に大きな負担をかける原因となります。特にパソコンを使用した作業では、視線が下向きになりやすく、腰が前かがみになりがちです。これが腰痛の原因となることが多いのです。

デスクワーク中の腰痛の原因

デスクワーク中に腰痛を引き起こす主な原因は以下の通りです。

  • 座りっぱなしの時間: 長時間座っていると、腰の筋肉や骨に負担がかかり、血流が悪くなります。これにより、腰痛や肩こりを引き起こすことがあります。
  • 不適切な椅子の使用: 椅子の高さが合っていない、または背もたれがない椅子を使うと、腰に不自然な負担がかかり、痛みを引き起こします。
  • パソコンの位置: パソコンの画面が低すぎたり高すぎたりすると、首や背中を無理に動かすことになり、腰への負担が増加します。

腰痛を予防するためのデスクワーク時の対策

デスクワーク中の腰痛を予防するためには、いくつかの対策を講じることが重要です。

  • 適切な椅子と姿勢: 椅子は高さ調整ができ、背もたれがしっかりとサポートしてくれるものを選びましょう。座る時は、背筋を伸ばし、膝が90度になるように座ることが理想です。
  • 定期的な休憩: 1時間に1回は立ち上がって軽くストレッチをすることが推奨されます。これにより、筋肉の緊張を和らげ、腰への負担を軽減できます。
  • 画面の高さを調整: パソコンの画面は目線と同じ高さに調整し、首を前かがみにしないようにしましょう。また、キーボードとマウスの位置も体に無理のない位置に配置しましょう。

デスクワークによる腰への負担を減らすことは、腰痛予防の第一歩です。

4.ストレッチでできるセルフケア方法

腰痛の予防や改善には、日常的にストレッチを取り入れることが非常に効果的です。ストレッチは筋肉の柔軟性を高め、血行を促進するため、腰部の緊張をほぐし、痛みを軽減します。特に、デスクワークや長時間の座位によって硬くなった筋肉を解放することで、腰痛を予防することが可能です。

腰痛予防に効果的なストレッチ

腰痛に効果的なストレッチは、主に腰周りの筋肉、臀部(お尻)、太ももの後ろ側、そして腹筋を中心に行うことが重要です。これらの筋肉群をしっかりとストレッチすることで、腰部への負担を軽減し、姿勢改善にもつながります。

  • 膝抱えストレッチ: 仰向けに寝て、片膝を胸に引き寄せます。これにより、背中の下部から臀部にかけての筋肉が伸び、腰部の緊張がほぐれます。左右の脚を交互に行い、各30秒程度を目安にストレッチします。
  • 猫のポーズ: 四つん這いの姿勢で、息を吸いながら背中を反らし、息を吐きながら背中を丸めます。この動きは、背骨全体の柔軟性を高め、腰痛を軽減するのに役立ちます。
  • ハムストリングス(太もも裏)のストレッチ: 仰向けに寝て、片膝を曲げて立て、反対の足をまっすぐにして足首を持ち上げます。足を天井に向けて引き寄せ、太もも裏を伸ばします。このストレッチは、腰痛の原因となる筋肉の硬さを解消します。
  • 股関節のストレッチ: 足を大きく開き、膝を曲げて股関節を開くようにします。股関節の柔軟性を高めることで、腰部への圧力が軽減され、痛みを予防します。

ストレッチの重要性と頻度

ストレッチを行うことにより、腰部の筋肉や靭帯が柔軟性を取り戻し、血行が促進されます。これにより、筋肉の疲労物質が排出されやすくなり、痛みやこりを和らげる効果があります。理想的には、毎日行うことが推奨されます。特に、長時間座っている仕事をしている場合や、運動不足を感じている場合は、1時間に1回程度のストレッチを取り入れると良いでしょう。

ストレッチ時の注意点

ストレッチは無理をせず、身体がリラックスした状態で行うことが大切です。無理に筋肉を引き伸ばすと、逆に怪我をしてしまう可能性があります。呼吸を深く行い、ストレッチ中は力を抜いて筋肉を伸ばしていきましょう。また、ストレッチ後には筋肉をリラックスさせるために、少しの休憩を取ると効果的です。

5.整体や整骨院の施術の特徴と違い

腰痛を改善するためには、専門家による治療も非常に効果的です。整体や整骨院は、腰痛の改善を目指した施術を提供していますが、それぞれに特徴やアプローチ方法が異なります。どちらを選ぶかは、痛みの原因や症状によって異なりますが、どちらも重要な治療法として広く利用されています。

整体の特徴

整体は、身体の歪みを矯正することを目的とした治療法です。整体師は、手技を使って筋肉や骨格を調整し、身体のバランスを整えることを目指します。整体の施術は、筋肉や関節の可動域を広げ、腰痛を引き起こしている筋肉の緊張を緩和することができます。整体の治療は、骨格の歪みを整えることに重点を置いており、腰痛の原因が筋肉や骨格の歪みによるものである場合に効果的です。

  • 手技による矯正: 整体師は、手を使って筋肉や関節に働きかけ、柔軟性を回復させます。手技による矯正は、筋肉のこりや硬さを解消し、自然な姿勢を取り戻すのに効果的です。
  • 身体のバランスを整える: 整体の施術は、全身のバランスを整えることを目的としているため、腰痛だけでなく、身体の他の不調にもアプローチすることができます。

整骨院の特徴

整骨院は、主に骨や関節の障害を治療するための施設です。整骨院では、骨折や捻挫などの外傷や筋肉の損傷を治療するための手技や機器を使用します。整骨院の施術は、骨や筋肉の回復を助け、腰痛を引き起こしている外的な問題を解決するのに効果的です。

  • 柔道整復術: 整骨院で行われる主な施術方法は「柔道整復術」です。この手技は、骨折や脱臼、捻挫などを治療するための技術で、腰痛の原因となる筋肉や骨格の問題を改善することができます。
  • 電気療法や温熱療法: 整骨院では、痛みを軽減するために電気療法や温熱療法を用いることがあります。これらの治療法は、筋肉の緊張を緩和し、血行を促進するため、腰痛の緩和に効果的です。

整体と整骨院の違い

整体と整骨院は、それぞれ異なるアプローチを取る治療法です。整体は、身体の歪みや筋肉の緊張を解消し、全身のバランスを整えることを目指します。一方、整骨院は、外的な障害や筋肉の損傷を治療することを目的としており、怪我の治療に重点を置いています。腰痛が筋肉の緊張や骨格の歪みが原因であれば整体が、外的な怪我や筋肉の損傷が原因であれば整骨院が適しています。

どちらを選ぶべきか

腰痛の原因が筋肉の緊張や姿勢の問題であれば、整体が効果的です。もし、骨や関節に問題がある場合や、事故や外的な要因で痛みが生じている場合は整骨院が適しています。どちらの治療法も、専門家による適切な診断を受けた上で選ぶことが重要です。

6.痛みがひどい時にやってはいけないこと

腰痛がひどくなると、痛みを軽減しようとして無意識に間違った方法を試してしまうことがあります。しかし、腰痛を悪化させる行動を取ってしまうことも少なくありません。ここでは、痛みがひどい時に避けるべき行動を紹介し、腰を守るために重要なポイントを解説します。

無理な運動や動作

腰痛がひどい時に、無理に運動や体を動かそうとすることは、症状を悪化させる原因となります。例えば、痛みを感じながら無理に腰をひねったり、重い物を持ち上げようとしたりすると、腰にさらに負担がかかり、痛みが増すことがあります。

長時間同じ姿勢を取ること

痛みがひどい時に、安静にしていることが大切だと考えがちですが、長時間同じ姿勢を取ることも腰に負担をかけます。長時間座っていたり、寝ていたりすると、腰の筋肉が硬直し、血行が悪くなるため、痛みが長引くことがあります。定期的に体を動かすことが必要です。

冷やしすぎること

痛みがひどい時に冷やすことが効果的だと考える人も多いですが、冷やしすぎることは逆効果になることがあります。冷たい湿布や氷を直接腰に長時間当てると、血流が悪化し、回復が遅れることがあります。冷却する際は、短時間で軽く冷やす程度にとどめることが重要です。

痛みを我慢すること

痛みがひどい時に無理をして我慢することは、腰痛を長引かせる原因となります。腰痛が強い時は、無理に動かすことなく、安静にして専門医の診断を受けることが重要です。自己判断での無理な対処は避け、専門家に相談することが必要です。

まとめ

痛みがひどい時には、無理な動きや長時間同じ姿勢を取らないことが重要です。また、冷やしすぎや我慢することは腰痛を悪化させる可能性があるため、専門家の助言に従って適切に対処することが求められます。

7.運動不足と腰痛の関係を知ろう

運動不足は腰痛の発症に大きな影響を与える要因の一つです。現代人の多くは、座りっぱなしの仕事や車移動が多く、運動不足になりがちです。このようなライフスタイルが続くと、腰痛を引き起こすリスクが高まります。運動不足が腰痛を引き起こすメカニズムを理解し、腰痛予防のためにどのような運動を取り入れるべきかを知ることが重要です。

運動不足が腰痛を引き起こす理由

運動不足が腰痛の原因となる主な理由は、筋肉の弱化と血行不良です。腰部周辺の筋肉や骨盤周りの筋肉が弱くなると、腰にかかる負担が増し、腰痛を引き起こします。また、筋肉が使われないと血流が悪くなり、疲労物質が蓄積しやすくなるため、腰周辺の筋肉が硬直しやすくなります。さらに、運動不足によって体重が増加すると、腰にかかる負担が増え、腰痛を引き起こすリスクがさらに高まります。

運動不足と筋肉の関係

筋肉は、身体の動作をサポートする重要な役割を果たします。特に腰部を支える腹筋や背筋、臀筋などの筋肉は、腰痛を予防するために非常に重要です。運動不足によってこれらの筋肉が弱くなると、姿勢が崩れ、腰に負担がかかりやすくなります。さらに、筋肉が柔軟性を失うことで、腰の可動域が狭くなり、動作の際に痛みを感じることがあります。

運動不足を解消するために必要な運動

運動不足を解消するためには、筋力トレーニングや有酸素運動をバランスよく行うことが大切です。特に、腰周りの筋肉を鍛えるために腹筋や背筋、腰の筋肉を強化する運動が有効です。また、有酸素運動は全身の血行を促進し、脂肪の燃焼を助け、体重のコントロールにも役立ちます。ウォーキングや水泳、サイクリングなど、軽い運動から始めて徐々に負荷を増やしていくことが理想的です。

運動を習慣化するためのコツ

運動不足を解消するためには、運動を習慣化することが重要です。毎日の生活に取り入れやすい運動を見つけ、無理なく続けることがポイントです。例えば、エレベーターを使わずに階段を使う、仕事の合間に軽いストレッチを行うなど、ちょっとした工夫で運動量を増やすことができます。また、運動を習慣化するためには、友人や家族と一緒に運動するなど、モチベーションを保つ方法を見つけることも効果的です。

8.腰痛に効果的なクッションやサポーター

腰痛を軽減するためには、適切なクッションやサポーターを使用することが効果的です。これらのアイテムは、腰への負担を軽減し、姿勢を改善する手助けをしてくれます。特に、長時間座ることが多い人や運転中に腰に負担を感じる人にとって、クッションやサポーターは必需品と言えるでしょう。

腰痛を軽減するクッションの種類

腰痛を軽減するためのクッションには、いくつかの種類があります。それぞれが異なる目的で設計されており、使用するシチュエーションによって使い分けることができます。

  • ドーナツ型クッション: このタイプのクッションは、座る際に圧力を分散させることができ、特に長時間座っている人に有効です。尾骨周りに圧力をかけず、腰への負担を軽減するため、痔や仙骨周辺の痛みがある人にも適しています。
  • 低反発クッション: 低反発素材のクッションは、座った際に身体の形にフィットし、体圧を均等に分散します。これにより、腰や臀部の筋肉への負担を減らすことができ、長時間座っていることによる腰痛を予防するのに役立ちます。
  • ランバーサポートクッション: 腰の下部にフィットさせることで、腰を支え、背骨の自然なカーブをサポートします。これにより、座った時の姿勢が改善され、腰にかかる圧力が軽減されます。

腰痛を予防するサポーターの種類

腰痛を予防するためのサポーターには、以下のような種類があります。それぞれのサポーターは、特定の状況や体の状態に合わせて選ぶことが大切です。

  • 腰用ベルト: 腰用ベルトは、腰の筋肉や関節にかかる負担を軽減するために使用されます。特に重い物を持つ際や長時間立っている際に使用することで、腰を支え、痛みを予防することができます。
  • 姿勢矯正サポーター: 姿勢矯正用のサポーターは、背筋を伸ばし、猫背を改善することができます。正しい姿勢を保つことで、腰痛の発生を予防することができます。

クッションやサポーターを選ぶポイント

クッションやサポーターを選ぶ際には、自分の腰痛の原因や生活スタイルに合わせて選ぶことが重要です。座り仕事が多い人には低反発クッションやランバーサポートクッションが、長時間立っている人には腰用ベルトや姿勢矯正サポーターが効果的です。また、使用する際には自分の体にフィットしたものを選び、無理なく使用できることが大切です。

9.病院に行くべきタイミングと目安

腰痛がひどくなる前に、病院で適切な治療を受けることが重要です。多くの人は腰痛が軽度な場合、自己判断で放置してしまいがちですが、放置することで症状が悪化することがあります。腰痛が進行する前に、どのようなタイミングで病院を受診すべきか、また受診した際にどのような治療が行われるのかを理解しておくことが重要です。

痛みが長引いている場合

腰痛が1週間以上続く場合は、自己判断で放置せず、病院を受診することを検討しましょう。長期間続く腰痛は、筋肉や靭帯の炎症だけでなく、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、重大な病気が隠れている場合もあります。特に、痛みが徐々に強くなり、日常生活に支障をきたすような場合には、早期に専門医の診断を受けることが大切です。

痛みが急激に強くなった場合

腰痛が急激に強くなった場合、特に以下のような症状がある場合には、早急に病院を受診することを強くお勧めします。

  • 足のしびれや麻痺: 腰痛に伴い、足にしびれや麻痺が現れる場合、神経が圧迫されている可能性があります。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の可能性があるため、早期の診断が必要です。
  • 排尿や排便の問題: 腰痛と共に排尿や排便の問題が発生する場合、重大な神経障害が関わっていることがあります。これも早急に病院で診てもらうべきサインです。

痛みの原因が不明な場合

痛みの原因がわからない場合や、何をしても改善しない場合には、専門的な検査を受けることが必要です。医師による診断を受けることで、腰痛の原因を特定し、適切な治療方法を選ぶことができます。

病院での治療方法

病院では、症状に応じて薬物療法、物理療法、手術などが検討されます。まずは非侵襲的な治療方法として、理学療法やマッサージ、電気療法などが行われることが一般的です。薬物療法では、痛みを和らげるための鎮痛剤や抗炎症薬が処方されることがあります。症状が進行している場合は、手術が必要となることもあります。

10.腰の痛みを再発させないための習慣

腰痛の予防と再発防止には、日常生活の中で適切な習慣を取り入れることが非常に重要です。腰痛が一度治ったとしても、同じ生活習慣を続けていると再発のリスクが高くなります。これを防ぐためには、姿勢の改善や運動習慣、生活環境の見直しなど、腰に優しいライフスタイルを取り入れることが求められます。

姿勢の改善

良い姿勢を保つことは、腰への負担を減らし、腰痛の予防に繋がります。特に、デスクワークや長時間座ることが多い現代人にとって、姿勢の改善は欠かせません。座っている時は、背中をまっすぐに保ち、肩をリラックスさせることが大切です。また、腰をサポートするために、椅子の高さを調整し、足を床につけて膝が直角になるように座ることが重要です。立っている時も、体重を均等に両足にかけ、骨盤が前傾しないように意識しましょう。これにより、腰にかかる圧力を分散させ、長時間立っていても負担が少なくなります。

運動習慣の定着

腰痛の再発防止には、筋力強化と柔軟性の維持が不可欠です。特に、腰を支える腹筋や背筋、臀筋を鍛えることで、腰部にかかる負担を軽減できます。腹筋や背筋を強化することで、正しい姿勢を維持しやすくなり、腰痛の予防に繋がります。ウォーキングや水泳などの有酸素運動も効果的で、血行を促進し、筋肉の回復を助けます。運動を習慣化することで、腰痛の発症リスクを大幅に減らすことができます。

体重管理

過剰な体重は腰痛の原因となります。体重が増えると、腰にかかる圧力が増加し、椎間板に負担をかけることになります。特に腹部に脂肪がつくと、骨盤の前傾が起こり、腰部の筋肉に過度なストレスがかかります。健康的な食事と運動を組み合わせて体重を管理することが、腰痛の予防には非常に効果的です。

正しい持ち上げ方

物を持ち上げる際に腰を使ってしまうと、腰に大きな負担がかかり、痛みが再発する原因となります。物を持ち上げる際には、膝を曲げて、腰を真っ直ぐに保ち、足の力を使って持ち上げることが大切です。これにより、腰にかかる負担を最小限に抑えることができます。重い物を持ち上げる場合は、必ず腰の位置を確認し、無理に持ち上げず、適切な方法で行いましょう。

休息とリラックス

長時間の活動は筋肉を疲労させ、腰への負担を増加させます。適度な休息を取ることで、筋肉の回復を促進し、腰痛の予防になります。また、ストレスが溜まることも腰痛の原因となるため、リラックスできる時間を確保することが大切です。ストレッチや深呼吸を取り入れることで、筋肉の緊張を和らげ、心身の状態を改善することができます。

定期的な健康チェック

腰痛の予防には、定期的な健康チェックを受けることも有効です。特に年齢を重ねるにつれて、腰部に関連する疾患が発症しやすくなります。早期に異常を発見することで、早期に対処でき、腰痛の進行を防ぐことができます。定期的な検診や治療を受けることで、健康を維持し、腰痛を未然に防ぐことができます。

健康な腰を維持するための実践ガイド

腰痛は多くの人々にとって深刻な問題であり、日常生活に大きな支障をきたします。しかし、腰痛を予防し、再発を防ぐための方法は数多く存在します。正しい姿勢を保ち、運動を習慣化し、適切な体重管理を行うことは、腰痛の予防に非常に効果的です。また、日々の生活の中で無理をせず、腰を労わる習慣を身につけることで、腰痛を未然に防ぐことができます。

腰痛がひどくなる前に、適切な対処をすることが最も重要です。痛みを感じる前兆があれば、早期にケアを始め、必要に応じて専門家に相談することをお勧めします。腰痛の予防には、日々の生活におけるちょっとした工夫が大切です。腰に優しい習慣を取り入れることで、健康な腰を維持し、より快適な生活を送ることができます。

 

 

この記事を書いた人

高橋 邦弥

「くにや整骨院」院長 | 柔道整復師(国家資格)

高橋 邦弥

オリンピック協会スタッフや看護師からも推薦を受ける、兵庫県県明石市「くにや整骨院」の院長。
サッカーJ1トレーナーとての活動経験を持ち、卓越した知識と経験によりのべ60,000人以上が訪れる明石の人気院となっている。

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